大腸カメラ
今回は当院看板検査の大腸カメラについてのお話をさせていただきます。
名古屋市の大腸がん検診は便潜血検査で行い、40歳以上を対象としています。これは、大腸がんのリスクが40歳からあがってくることを根拠としております。
一般に症状がなければ、便潜血検査で良いと思いますが、結果が陰性であってもポリープや癌が全くないというわけではないのです。逆も然りです。
進行がんがあってもその約30%は便潜血検査が陰性という報告もあります😢(偽陰性)。また、便潜血検査が陽性でも約30〜40%は、検査をしても大腸に病変を認めないという報告もあります(偽陽性)。
よって便潜血検査は完全な検査と言うわけでなく、40歳を超えたら一度は大腸カメラを受けたほうが良いと考えます。
検査を行うことにより、腸の中が正常なのか、異常があるのか評価することができ、全く異常がなければ、5年の節目ごとに検査を受けて頂くことが良いと思います。万一、ポリープを認めれば、その場で切除することが可能となります。また、ポリープを認めた方は、ポリープができやすい体質の可能性もあり、1-2年後に再検査し新たなポリープがないかをチェックすることをお勧めします。
下記は進行直腸がんの内視鏡画像です。
81歳男性の方で便潜血が-/+のため大腸カメラを施行したところ、直腸に進行がんを認めました。便潜血の1回目は陰性になっておりました。後日、総合病院で外科的手術行い、元気に過ごされております。
大腸がんは、大腸ポリープからできるものだけでなく、いきなり大腸がんができることもあります。しかし、定期的な検査により大腸がんで命を落とすことは少なくなると思います。私の使命は大腸がんで命を落とす人をゼロに近づけることだと考えております。
検査が怖い、以前の検査で痛みが強くでたため、躊躇している方は、当クリニックにご相談してください。鎮静下での検査も実施しておりますので、検査中の怖さや痛みのない快適な検査を受けることが可能となっております。