大正胃腸薬K
市販薬について調べてみました。市販薬についても不定期にお話ししようと思っています。今回は大正胃腸薬Kです。
胃の調子が悪く、ドラッグストアで相談したときに薦められることがあります。
効能・効果は【胃痛,胃のもたれ,胃炎,胃部不快感,食欲不振,げっぷ,腹痛,胸やけ,はきけ,胃酸過多,腹部膨満感】です。
大正胃腸薬Kには、「安中散」と「芍薬甘草湯」の2種類の漢方が配合されています。
「安中散」は生薬として、[桂皮(ケイヒ)・延胡索(エンゴサク)・牡蛎(ボレイ)・茴香(ウイキョウ)・甘草(カンゾウ)・縮砂(シュクシャ)・良姜(リョウキョウ)]が配合され、神経性胃炎(機能性ディスペプシア)、慢性胃炎、胃腸虚弱の諸症(体力中等度以下で、腹部は力がなく、胃痛又は腹痛があって、ときに胸やけや、げっぷ、胃もたれ、食欲不振、吐き気、嘔吐など)で処方されます。
https://www.tsumura.co.jp/kampo/list/detail/005.html
「芍薬甘草湯」は生薬として、[甘草(カンゾウ)・ 芍薬(シャクヤク)]2種類だけで構成されているシンプルな漢方薬です。体力に関わらず使用でき、筋肉の急激なけいれんを伴う痛みのあるものの次の諸症(こむらがえり、筋肉のけいれん、腹痛、腰痛)に処方されます。
https://www.tsumura.co.jp/kampo/list/detail/068.html
まとめると、胃痛・胃酸過多・胃炎によく効く「安中散」に、鎮痛効果の高い「芍薬甘草湯」により、治療効果を高くしています。
胃の症状があり、すぐに医療機関に受診できない時に飲んでもらうと良いと思います。
なお、胃潰瘍や胃がんなどが原因の場合、胃内視鏡や処方薬が必要になりますので、症状が持続した場合には、医療機関に受診してください。