チメロサールフリー
チメロサールフリーという言葉を聞いたことがありますか?今回はインフルエンザワクチンの中で、チメロサールフリーのワクチンについてお話します。
チメロサールはエチル水銀と呼ばれる有機水銀を含み、殺菌作用のある防腐剤のことです。複数回接種用のワクチンバイアル等で、古くから使われています。
1990年代に、エチル水銀の蓄積と自閉症との関連が議論されましたが、今は完全に否定されています。 また、現時点までアレルギーの報告もないため、予測できない副作用を懸念して使用を控えるよりも、使用するメリットの方が多いと言われています。アメリカ小児科学会やWHOはワクチンへのチメロサールの含有を容認しています。しかし、極微量とはいえ有機水銀を医薬品の中に添加するのは好ましくないという考えもあり、チメロサールを添加しないワクチンや減量したワクチンが増えています。近年ではチメロサールをワクチンの保存剤として添加しない方向にあります。また、欧米諸国では、チメロサールフリーのワクチン接種が行われています。日本で使用されている一般のインフルエンザワクチンは、少量ですがチメロサールが含まれています。
当院ではチメロサールフリーのワクチンも接種することができます。価格は上がりますが、希望される方は早めに予約してください。