くまのまえブログ

おたふくかぜワクチン

今回はおたふくかぜ(流行性耳下腺炎)のワクチン接種の重要性についてお話させてください。

おたふくかぜは3~4才に最も多く、2~9才によくみられます。毎年数万~数十万人の患者が報告されています。

おたふくかぜに伴う合併症として、無菌性髄膜炎(むきんせいずいまくえん)があります。予後はそれほど悪くありませんが、お子さんはとても辛い思いをし、脳波に異常が残ることもあります。また頻度は低いですが0.5~0.01%が難聴を合併することがあります。感音性難聴でほとんどは片側性ですが、両側に起こることもあります。治癒が困難なため、かなり深刻です。成人に起こる睾丸炎は無精子症を起こすことがあり、不妊症の原因になります。

これらの理由もあり、日本小児科学会ではおたふくかぜワクチンの2回接種を推奨しています。
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予防接種のスケジュールは、1回目を1歳時にMRワクチン、水痘(みずぼうそう)ワクチンと同時接種、2回目は小学校入学前年にMRワクチン2期と同時接種がおすすめです。

ワクチン接種で起こり得る副反応は、接種して2~3週間後に熱が出たり、耳下腺が腫れたりすることが稀にありますが、自然に治ります。また、数千人に1人の割合で無菌性髄膜炎になることがあります。接種後16日前後で、発熱や嘔吐、不機嫌が続いたら受診が必要となります。しかし、無菌性髄膜炎はワクチン接種せずに自然感染(100人に1~2人)するよりもずっと低い発生率で、重症にもなりにくいです。

接種希望の方はまずは当クリックにご連絡ください。

 

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