くまのまえブログ

ヘリコバクターピロリ

 今回はピロリ菌(ヘリコバクターピロリ)ついて説明します。

 

 ピロリ菌は、大きさが4ミクロン(4/1000mm)でらせん形をした細菌です。胃の中は胃酸(強い酸)があり、菌は住めないと思われていましたが、ピロリ菌が胃の中に存在できることが明らかになりました。その後の研究により、ピロリ菌が慢性胃炎胃潰瘍胃がんなどに深く関連することがわかりました。

 

 多くの場合、子供の頃に感染すると言われており、一度でも感染すると多くの場合、治療(除菌)しない限り胃の中に住みつづけます。ピロリ菌に感染すると、胃の粘膜で炎症が続きます、しかしこの時点では、ほとんどの方が自覚症状はありません。感染が長く続くと、胃粘膜の感染部位は広がっていき、最終的には胃粘膜全体に広がります。この状態をヘリコバクターピロリ感染胃炎と呼びます。

ヘリコバクターピロリ感染胃炎が胃・十二指腸潰瘍、萎縮性胃炎(いしゅくせいいえん)を引き起

こし、その一部が胃がんに進展します。

 

 胃カメラでみると、ピロリ菌に感染している方の粘膜は、持続的な胃炎のため老化現象が見られます。逆に、ピロリ菌に感染していない方は高齢であっても、若い方と同様な元気な胃粘膜を認めます。胃カメラで、ご自分の胃が若いかどうかをチェックしてみるのもいいかもしれません。

 

 当クリニックでは、開院以来、多くの方が除菌療法を受けております。「ご家族がピロリ菌感染しているから心配」「最近、胃の調子も悪く、ピロリ菌も気になります」などで多くの方が相談に来られます。まずは気軽に相談に来てください。

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