くまのまえブログ

小児科外来:りんご病(伝染性紅斑)について

今回は、りんご病(伝染性紅斑)についてお話しさせていただきます。

りんご病は、主に小児(幼児期から学童期)に見られるウイルス性疾患で、顔に特徴的な紅斑(赤い発疹)が現れることから、この名前が付けられました。

 

  1. 原因

りんご病は「ヒトパルボウイルスB19」によって引き起こされます。特に小児が感染しやすく、学校や保育園などで集団発生することがあります。流行時期は主に冬から初夏にかけてで、乾燥した寒い季節に発症が多い傾向がありますが、はっきりとした季節性が見られない年もあります。

 

  1. 症状

潜伏期間は約1週間で、主な症状は以下の通りです。無症状の場合もあります。

●風邪症状:潜伏期間後に発熱、喉の痛みや鼻水などの軽い風邪症状が現れることがあります。これらの症状は通常、数日で改善します。この時期にウイルスを排出して他の人に感染させることがあります。

●発疹:風邪症状が現れた後、1週間程度で頬が赤くなり、その後腕や太ももにレース状のまだら模様の発疹が現れます。この特徴的な皮膚症状により、初めて「りんご病」と診断がつきます。頬の紅斑は少し盛り上がり、ほてった感じがし、痒みを伴うこともありますが、おおよそ1週間ほどで自然に治ります。また、直射日光や長時間の熱いお風呂で赤みが強くなることもあります。

●頭痛・関節症状:大人が罹患した場合、頭痛や関節痛が現れることがあり、これも1週間ほどで自然に回復します。リウマチのように指が腫れることもあります。

●重症貧血:遺伝性球状赤血球症などの赤血球の形に異常がある病気の人がりんご病にかかると、急激に貧血が悪化することがあるため、注意が必要です。

 

  1. 感染経路

りんご病は、主に飛沫感染接触感染によって広がります。感染者の咳やくしゃみ、または鼻水などからウイルスが伝播します。

 

  1. 検査・診断

りんご病の診断は、主に症状や発疹の特徴をもとに行われます。発疹が特徴的であるため、診断は比較的容易です。

 

  1. 妊婦の感染

ヒトパルボウイルスB19は、骨髄内で赤血球を作る細胞を攻撃します。通常、健康な人には大きな問題を引き起こしませんが、妊娠中に感染すると、ウイルスが胎盤を通じて胎児に感染することがあります。胎児は重症貧血を引き起こし、「胎児水腫」という状態になることがあり、最悪の場合、流産や死産になることがあります。 ワクチンはなく、りんご病が流行している時期、特に妊娠初期(妊娠20週未満)は手洗いや感染対策が重要です。また、お子さんが多く集まる場所を避けることも推奨されます。

 

  1. 治療

りんご病には特効薬はなく、主に対症療法が行われます。発熱や痛みには解熱剤や鎮痛剤を使用しますが、症状が軽度であれば特別な治療を必要としない場合も多いです。

 

  1. 登園までの期間

りんご病は、頬が赤くなった時点で感染力がなくなります。したがって、「りんご病」と診断されても、お子さんが元気であれば、幼稚園や保育園、学校には登園しても問題ありません。

 

  1. 当院について

当院は地域のホームドクターとして、新生児からお年寄りまで幅広い年齢層の方々の診療を行っています。りんご病をはじめとする風邪や感染症の検査・治療、また生後2ヶ月からの予防接種にも対応しています。何か気になる症状があれば、ぜひお気軽にご来院ください。

 

くまのまえファミリークリニック