📚第463回 緑医学研究会に参加しました!
令和7年5月27日(火)、診療後に「第463回 緑医学研究会」に参加しました。
今回の会場は緑区休日診療所 大会議室、夜20時30分からの開催でした。
🎓演題:変わりゆく、そして、変えゆく、これからの糖尿病治療
👨⚕️講師:田中 智洋先生(名古屋市立大学大学院 医学研究科 消化器・代謝内科学 准教授/名古屋市立大学病院 肥満症治療センター 副センター長)
👨⚕️座長:高橋 信雄先生(高橋ファミリークリニック 院長)
💡糖尿病治療の「今」と「これから」
糖尿病は、生活習慣病の中でも特に重要な疾患であり、当院でも日々の診療で多くの患者さんと向き合っています。
今回の研究会では、糖尿病治療の最前線について学ぶことができ、とても有意義な時間となりました。
講演の中から、特に印象的だったポイントを簡潔にご紹介します。
🔍学びのポイント
① 疫学データから見える課題
● HbA1cが目標未達の2型糖尿病患者:約46.4~51.45%
● 血糖コントロール不良のリスク因子:若年・肥満・インスリン抵抗性・家族歴・長い罹病期間など
② 発症のプロセス
- 遺伝+生活習慣(過食・運動不足)
→ インスリン抵抗性
→ 食後・基礎インスリン分泌不全
→ 最終的に糖尿病発症へ
③ インクレチンとは?
● GIPとGLP-1の2種類のホルモンが食後のインスリン分泌を担う
● 健康な人ではインスリン分泌の約70%を担う重要な役割
④ チルゼパチド(GIP/GLP-1受容体作動薬)の登場
● 血糖コントロールだけでなく、体重管理にも有効
● SURPASS-2試験などでの有望な結果
⑤ 体重管理と糖尿病治療の統合
● 「血糖を下げる」だけでなく「太らせない・減量を目指す」治療がこれからのスタンダードへ
⑥ 演者のまとめ(目指すべき糖尿病治療)
● 糖尿病そのものの改善を目指す
● 体重の適正化(増やさない/減らす)
● 低血糖を避ける(血糖変動の平坦化)
📝さいごに
今回の講演で、糖尿病の新しい知見や治療戦略をしっかりと学ぶことができました。
インクレチンや最新薬剤を活用した個別化治療が、今後ますます重要になっていくと感じています。
当院でも、日々の診療の中で今回の学びを生かし、患者さん一人ひとりに寄り添った糖尿病診療を続けてまいります。
📌ご相談ください
糖尿病や生活習慣病について気になることがありましたら、お気軽にご相談ください。
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