🧠令和7年度 第2回 かかりつけ医等心の健康対応向上研修に参加しました!
こんにちは!
くまのまえファミリークリニックです🐻🏥
本日は、診療後に「令和7年度 第2回 かかりつけ医等心の健康対応向上研修」に参加してきました。
名古屋市医師会館で開催されたこの研修では、
日本赤十字社愛知医療センター 名古屋第二病院 精神科部長の 竹内 浩 先生をはじめ、
“心の健康”についての貴重なお話を伺いました。
今回は、【うつ病】に関する基礎知識から診断・治療、医療連携のポイントまで、幅広く学んだ内容をまとめています✍️
※「睡眠障害」については、次回のブログで詳しくご紹介予定です😴
🧠Ⅰ. 「基礎知識」編:うつ病と自殺の関係
📊自殺の現状(令和6年度 警察庁発表)
● 自殺者総数:20,320人(前年比 1,517人減少)
● 男女比:男性13,801人 / 女性6,519人(男性は女性の約2.1倍)
● 年齢層:最多は50代(3,799人)、次いで40代、70代、60代
● 職業別では無職者が最多(10,800人)
🧩原因・動機
● 最多は健康問題(12,029人)
● 次いで経済・生活問題、家庭問題、勤務問題など
● 精神疾患との関連が深く、特にうつ病やアルコール依存症が大きく関与
🍷アルコール依存とうつ病の関係
● うつ病患者の約21%がアルコール依存を合併
● アルコール依存患者の27.9%がうつ病を併発
➡️ 密接な相互関係があり、どちらも早期発見・早期治療が極めて重要です⚠️
💓身体疾患とうつ病の関係性
うつ病は「心の病気」にとどまりません。
慢性疾患のある方は、うつ病のリスクが2〜3倍に高まるという報告も📈
疾患 |
うつ病との関連 |
がん |
死亡リスクが1.25倍 |
脳卒中 |
入院・通院日数が増加 |
心筋梗塞 |
死亡リスクが2.3〜2.7倍 |
糖尿病 |
死亡リスクが54%増加 |
🧓👩🍼 高齢者うつ・産後うつなど、ライフステージに応じた支援も不可欠です。
🩺Ⅱ.「診断・治療」編 / Ⅲ.「連携・実践」編
うつ病は誰にでも起こりうる病気
● 生涯有病率:14〜33人に1人
● うつ病は「脳の病気」であり、誰でもかかる可能性があります
● DSM-5診断基準に基づき、以下のうち5つ以上の症状が2週間以上続くことで診断されます
🔍主な症状(一部抜粋)
● 抑うつ気分
● 興味や喜びの喪失
● 不眠または過眠
● 疲れやすさ、集中力の低下
● 自責感、希死念慮(自殺に関する考え) など
💊うつ病の治療法
① 休養と心理的サポート
● うつ病は「怠け」ではなく治療が必要な病気であることの説明が重要
● 治療期間の目安は6ヶ月程度
● 小精神療法や心理的な支援を通じて、心の安定を図ります🍀
② 薬物療法(抗うつ薬)一覧表
分類 |
一般名 |
商品名(例) |
SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬) |
フルボキサミン |
デプロメール、ルボックス |
パロキセチン |
パキシル |
|
セルトラリン |
ジェイゾロフト |
|
エスシタロプラム |
レクサプロ |
|
SNRI(セロトニン・ノルアドレナリン再取り込み阻害薬) |
ミルナシプラン |
トレドミン |
デュロキセチン |
サインバルタ |
|
ベンラファキシン |
イフェクサー |
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NaSSA(ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬) |
ミルタザピン |
リフレックス、レメロン |
セロトニン再取り込み阻害・セロトニン受容体調整薬 |
ボルチオキセチン |
トリンテリックス |
三環系抗うつ薬 |
イミプラミン |
トフラニール、イミドール |
クロミプラミン |
アナフラニール |
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アミトリプチリン |
トリプタノール、アミブリン |
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アモキサピン |
アモキサン |
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ノルトリプチリン |
ノリトレン |
|
ドスレピン |
プロチアデン |
|
ロフェプラミン |
アンプリット |
|
トリミプラミン |
スルモンチール |
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四環系抗うつ薬 |
マプロチリン |
ルジオミール、クロンモリン |
ミアンセリン |
テトラミド |
|
セチプチリン |
テシプール、ビソプール |
|
その他 |
トラゾドン |
デジレル、アンデプレ、レスリン |
スルピリド |
ドグマチール、アビリット など |
|
ペモリン |
ベタナミン |
📝 効果発現までには通常3〜4週間かかります。
副作用や再発にも注意しながら、焦らずじっくりと治療に向き合うことが大切です😊
🤝Ⅲ.「連携・実践」編
● 家族や周囲の支援が非常に重要
● 復職支援や、産業医・精神科医など専門職との連携がカギ🔑
● 名古屋市でも自殺予防対策が進められており、自治体との連携体制も紹介されました🏢
🩷当院からのメッセージ
うつ病は「こころの風邪」とも呼ばれる、とても身近なこころの病気です。
少しでも「いつもと違うかも?」と感じたときには、どうか一人で悩まず、ご相談ください。
くまのまえファミリークリニックは、
地域の皆さまの「こころ」と「からだ」の健康を支えるホームドクターとして、
安心・正確・迅速な診療を提供してまいります🐻✨
次回予告
次回のブログでは、研修後半で学んだ「睡眠障害」についてまとめる予定です😴💤
どうぞお楽しみに!
📍くまのまえファミリークリニック
〒458-0802
名古屋市緑区兵庫1-411-2
診療時間やアクセスは[公式ホームページ]をご覧ください🌐