大腸ポリープについて
こんにちは、今回は「大腸ポリープ」について詳しくご説明させていただきます。大腸ポリープには、「切除したほうがよいポリープ」と「切除しなくてもよいポリープ」が存在します。「ポリープがあったけど、取ってもらえなかった」というご相談を外来でよくお聞きします。今回の説明を通じて、そのようなもやもやを少しでも解消できればと思います。
大腸がん以外の頻度の多い大腸ポリープ2種類を説明します。
1) 腺腫(腺腫性ポリープ)
腺腫性ポリープは、一般的に大きくなるまでに長い年月を要することが多いですが、放置すると大腸がんに進行する可能性があるポリープです。このポリープは、組織検査で「Group3(腺腫性ポリープ)」に分類されます(写真1)。
写真1:腺腫
切除の適応については病院によって方針が異なります。たとえば、「5mm以下のポリープは切除しない」という方針を取っている施設もあります。そのため、腺腫性ポリープが見つかっても、「経過を見ましょう」「2~3年後に切除しましょう」と言われることがよくあります。これは、腺腫性ポリープは10mmを超えるとがんが含まれる頻度が急激に高くなるというエビデンス(表1)があり、医師としては、①大腸ポリープの表面を観察し、がんを疑う所見がない、②数年では、がんになるほど大きくはならないだろうという医学的な判断をしています。
表1: CQ3-2 腺腫の担癌率は?
大腸ポリープ診療ガイドライン2014(消化器病学会) より転載
しかし、患者さんにとっては、次回の大腸カメラのタイミングや機会が簡単に取れるわけではありません。このため、さまざまな意見があるのも事実です。当クリニックでは、5mm以下の腺腫性ポリープでも、特に早急に切除する必要がなさそうな場合でも、患者様が希望される場合には、その場で切除を行っています。
2) 過形成性ポリープ
過形成性ポリープは、基本的にがんに進行する可能性が非常に低いポリープです。組織検査では「Group1(非腫瘍性ポリープ)」として分類されます。過形成性ポリープは大きくなったり、がん化したりすることがほとんどありませんが、まれに大きな過形成性ポリープががん化することがあります。腺腫性ポリープと過形成性ポリープは、カメラでの観察だけでは区別が難しいことがあります。
写真2:過形成性ポリープ(NBIシステム)
当クリニックでは、多くの大腸カメラやポリープ切除の経験を持つ消化器内視鏡専門医が検査を行っています。もし、5mm以下の腺腫性ポリープが見つかり、経過観察中の方で切除を希望される場合や、検査に不安を感じている方で鎮静下の苦痛の少ない検査をご希望の方は、ぜひお気軽に当クリニックにご相談ください。皆さまのご来院をお待ちしています。
● 大腸カメラについての、過去のくまのまえブログは下記を参照してください。
① 「当院における大腸カメラについて」 2018年9月11日