くまのまえブログ

潰瘍性大腸炎

 今回は当院における潰瘍性大腸炎(UC)診療についてお話させていただきます。

 大腸や小腸の粘膜に慢性の炎症または潰瘍をひきおこす原因不明の疾患の総称を炎症性腸疾患(Inflammatory Bowel Disease:IBD)といい、狭義にはクローン病(CD)と潰瘍性大腸炎(UC)に分類されます。 UCは大腸の粘膜(最も内側の層)にびらんや潰瘍ができる大腸の炎症性疾患 です。

 UCの特徴的な症状として、血便を伴う下痢と頻繁に起こる腹痛です。病変は直腸から連続的に、そして上行性(口側)に広がる性質があり、最大で直腸から結腸全体に拡がります。この病気は病変の拡がりや経過などにより下記のように分類されます。
①病変の拡がりによる分類:全大腸炎型、左側大腸炎型、直腸炎型 
②病期の分類:活動期、寛解期
③重症度による分類:軽症、中等症、重症、激症 
④臨床経過による分類:再燃寛解型、慢性持続型、急性激症型、初回発作型。

 当院では大学病院を含め、炎症性腸疾患の診療を行っている病院と同様に下記のフローチャートに沿った治療を行っています。エビデンスに基づく治療を行うことで、治療による不利益をなくすことができます。

 

 当院には多くの潰瘍性大腸炎の患者さんが来院しており、ガイドラインに沿った適切な治療を提供しています。血便・下痢が続いてお困りの方や、すでに診断されており、治療の継続をご希望の方など当院にご相談ください。               

くまのまえファミリークリニック