🌙【医療研修会レポート】第56回 緑病診連携研究会に参加しました!
こんばんは😊
くまのまえファミリークリニックです🏥
2025年10月17日(金)20時15分より、緑区休日急病診療所(1階 大会議室)にて、
藤田医科大学病院と緑区医師会の会員の先生方との連携を目的とした定期勉強会
「第56回 緑病診連携研究会」が開催されました。
本研究会は、藤田医科大学病院の先生をお招きし、
日々の診療に直結する実践的なテーマをもとに、病院と診療所の連携強化を目指して継続的に開催されているものです。
今回の研修では、
藤田医科大学 救急総合内科の 渡瀬 剛人先生 を講師にお迎えし、
🩺 演題:『ST上昇心筋梗塞だけじゃない!緊急カテが必要な心電図とは?』
というテーマでご講演いただきました。
日常診療でもよく遭遇する症状である「胸痛」。
その中でも特に注意が必要な、見逃されやすい心筋梗塞の心電図所見について、
救急の現場で実際に活用されている最新の知見や判断基準を交えながら、非常にわかりやすく解説していただきました🧠
🩺 テーマ:
『ST上昇心筋梗塞だけじゃない!緊急カテが必要な心電図とは?』
心筋梗塞=ST上昇というイメージが強いかもしれませんが、実はST上昇がなくても危険なケースがあるというお話でした。見逃されやすい心電図パターンを中心に、臨床で非常に役立つ知識を学ぶことができました💡
📚 本日の学びのポイント
✅ 急性冠症候群(ACS)とは?
「心筋梗塞」や「不安定狭心症」など、冠動脈に関わる緊急疾患の総称です。見逃すと命にかかわることもあります⚠️
✅ HEARTスコアでリスク評価🔍
胸痛を訴える患者さんに対し、心筋梗塞のリスクを数値化するためのスコアです。
項目 |
評価内容 |
点数 |
H(病歴) |
症状の疑わしさ |
0〜2点 |
E(心電図) |
ST-T変化やLBBBなど |
0〜2点 |
A(年齢) |
<45歳〜≧65歳 |
0〜2点 |
R(危険因子) |
高血圧、糖尿病、喫煙歴など |
0〜2点 |
T(トロポニン) |
心筋逸脱酵素 |
0〜2点 |
合計スコアによってリスク分類されます👇
● 0~3点:低リスク(MACE発生率 約1%)
● 4~6点:中リスク(MACE発生率 12〜17%)
● 7点以上:高リスク(MACE発生率 50〜65%)
🧠 MACE:重大な心血管イベント
✅ 「STEMI」だけでは見逃す心筋梗塞もある!?
ST上昇型心筋梗塞(STEMI)は確かに重要ですが、実はこれだけでは約30%の冠動脈閉塞を見逃すという事実も😨
特に「非典型的な心電図」を持つ患者さんが、適切なタイミングで治療を受けられないこともあります。
✅ 最近注目の「OMI(Occlusion MI)」という考え方🆕
心電図にST上昇がなくても、冠動脈が閉塞しているケース=OMI(オクルージョンMI)が注目されています。
✅ 緊急カテーテルが必要な心電図所見とは?
以下の所見は、緊急カテーテル(カテ)対応が必要とされます👇
● LBBB(左脚ブロック)+Sgarbossa/Smith criteria
● 後壁梗塞(Posterior MI)
● Hyperacute T waves
● Wellen’ syndrome
● Aslanger Pattern
● Bifascicular Block
📌これらの心電図変化をしっかりと認識し、迅速な対応が命を救うカギになります。
💬 最後に
心電図の読み方ひとつで、救える命があります。
日々の診療の中で「胸痛」を訴える患者さんが来院されたとき、決して油断せず、適切な評価と対応を心がけることの重要性を改めて実感しました。
もし「胸の痛み」「締め付けられるような違和感」などを感じた場合、迷わず医療機関にご相談ください。
🐻 くまのまえファミリークリニックは、地域の皆さまの“安心の窓口”であり続けます。
📍名古屋市緑区兵庫1-411-2
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🌐 診療時間やアクセスは[公式ホームページ]をご覧ください。
今後もこのような学びの機会を活かし、より良い医療を地域の皆さまに提供してまいります✨
どうぞよろしくお願いいたします☺️