🩺機能性ディスペプシア(FD)とは?② 検査・治療をわかりやすく解説
はじめに
「胃カメラでは異常がないと言われたけれど、本当に大丈夫?」
「胃もたれが続くのに、なぜ胃カメラを受ける必要があるの?」
「どんな薬で治療するの?」
第1回では、機能性ディスペプシア(FD)の原因や症状について解説しました。
第2回では、
✅ なぜ胃カメラが必要なのか
✅ どのような検査を行うのか
✅ どんな治療法があるのか
について、消化器内視鏡専門医がわかりやすく解説します。

🩺まずは胃カメラで重大な病気を除外することが重要です
機能性ディスペプシア(FD)は、
「胃カメラで異常がないことを確認したうえで診断される病気」
です。
胃もたれやみぞおちの痛みは、機能性ディスペプシアだけでなく、胃がんや胃潰瘍などの病気でもみられる症状です。
そのため、FDと診断する前に、重大な病気が隠れていないことを確認することが何より重要です。
「胃カメラでは異常がない」と確認できて初めて、安心して機能性ディスペプシアの治療を進めることができます。
🩺胃カメラで確認する病気
胃カメラでは、食道・胃・十二指腸を直接観察し、さまざまな病気の有無を詳しく調べることができます。
代表的な病気には次のようなものがあります。
✅ 胃がん
✅ 食道がん
✅ 胃潰瘍
✅ 十二指腸潰瘍
✅ 逆流性食道炎
✅ ピロリ菌感染による胃炎
✅ 萎縮性胃炎
✅ 胃ポリープ
これらの病気は、初期には機能性ディスペプシアと非常によく似た症状を示すことがあります。
そのため、
「胃もたれだから機能性ディスペプシアだろう」
「若いから胃がんではないだろう」
と自己判断することは危険です。
症状が続く場合は、一度胃カメラ検査を受け、原因を明らかにすることをおすすめします。
🩺どんな人に胃カメラをおすすめする?
次のような方は、早めに胃カメラ検査を受けることをおすすめします。
✅ 50歳以上で初めて症状が出た
✅ 胃もたれや胃痛が長期間続いている
✅ 症状を繰り返している
✅ 体重が減っている
✅ 黒い便(タール便)が出た
✅ 貧血を指摘された
✅ 家族に胃がんの方がいる
もちろん、若い方でも症状が続く場合は、一度検査を受けることをおすすめします。
早めに原因を調べることで、安心して適切な治療につなげることができます。
🩺当院の胃カメラの特徴
当院では、患者さんが安心して検査を受けられるよう、苦痛をできるだけ少なくする胃カメラ検査を心がけています。
🌸経鼻内視鏡
鼻から細い内視鏡を挿入するため、
「オエッ」となりにくく、
比較的楽に検査を受けていただけます。
検査中に医師と会話できることもあり、嘔吐反射が強い方にもおすすめです。
😴鎮静下の内視鏡検査
「胃カメラが怖い」
「以前つらい思いをした」
という方には、鎮静剤を使用した胃カメラにも対応しています。
眠っているようなリラックスした状態で検査を受けられるため、
「思っていたより楽だった」
「気づいたら検査が終わっていた」
というお声を多くいただいています。
患者さんのご希望や体調に合わせて、最適な方法をご提案いたします。
🔬消化器内視鏡専門医による検査
当院では、消化器内視鏡専門医がすべての検査を担当しています。
食道・胃・十二指腸を丁寧に観察し、胃がんや食道がん、ピロリ菌感染による胃炎など、
見逃してはいけない病気を早期に発見できるよう努めています。
「異常がないことを確認する」ことも、胃カメラ検査の大切な役割です。
🩺胃カメラ以外の検査
患者さんの症状に応じて、胃カメラ以外の検査を組み合わせることもあります。
主な検査は次のとおりです。
● ピロリ菌検査
● 血液検査
● 腹部超音波(エコー)検査
これらの検査を組み合わせることで、
機能性ディスペプシアと似た症状を起こす病気が隠れていないかを確認するとともに、
患者さん一人ひとりに適した治療方針を決定していきます。
また、ピロリ菌感染が見つかった場合には、除菌治療によって症状が改善することもあるため、
除菌療法を行います。
🩺機能性ディスペプシアの治療
機能性ディスペプシア(FD)は、患者さん一人ひとりで症状や原因が異なります。
そのため、「この薬だけ飲めば治る」という病気ではなく、
症状や生活習慣、体質に合わせて治療を組み合わせることが大切です。
当院では、患者さんのお話を丁寧に伺い、一人ひとりに合った治療をご提案しています。
① 生活習慣の改善
治療の基本となるのが生活習慣の見直しです。
次のようなことを意識するだけでも、症状が改善する患者さんは少なくありません。
✅ 規則正しい時間に食事をとる
✅ ゆっくりよく噛んで食べる
✅ 一度に食べ過ぎない
✅ 脂っこい食事や刺激物を控える
✅ 十分な睡眠をとる
✅ ストレスをため込まない
✅ 軽いウォーキングなどの運動を続ける
特にストレスが続くと、自律神経のバランスが乱れ、胃を動かす副交感神経の働きが低下し、
症状が悪化しやすくなります。
生活リズムを整えることは、薬と同じくらい大切な治療です。
② 胃酸を抑える薬
みぞおちの痛みや胃が焼けるような感じ(心窩部灼熱感)が強い方では、胃酸を抑える薬を使用します。
主な薬には、
✅ P-CAB
✅ PPI
があります。
これらの薬は、胃酸による刺激を抑え、胃の粘膜を保護することで症状の改善が期待できます。
特にP-CABは、従来のPPIよりも速やかで強力に胃酸分泌を抑える薬として広く使用されています。
P-CABについては、当院ブログ「📌胃酸をしっかり抑える選択肢『P-CAB』とは?」でも詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
③ 胃の動きを改善する薬
食後の胃もたれや、少し食べただけで満腹になる症状が強い方では、胃の動きを改善する薬を使用します。
代表的な薬が、
アコチアミド(アコファイド®)
です。
アコチアミドは、胃の運動を改善することで、
✅ 食後の胃もたれ
✅ 早期満腹感
✅ 食後の膨満感
などの改善が期待できます。
特に食後愁訴症候群(PDS)の患者さんに有効とされています。
アコチアミドについては、
当院ブログ「📚機能性胃腸疾患:アコチアミドについて | くまのまえファミリークリニック」でも
詳しく解説していますので、ぜひあわせてご覧ください。
④ 漢方薬
体質や症状によっては、漢方薬が効果を発揮することもあります。
当院では、西洋薬だけでなく、患者さんの体質や症状に応じて漢方薬も積極的に取り入れています。
代表的な処方には、
🌿 六君子湯
🌿 半夏厚朴湯
🌿 安中散
などがあります。
漢方薬は、胃の働きを整えるだけでなく、自律神経のバランスを整える効果も期待できるため、
FDの治療に有効な場合があります。
⑤ ピロリ菌の除菌
ピロリ菌に感染している方では、除菌治療によって症状が改善することがあります。
また、ピロリ菌は胃がんや胃潰瘍、萎縮性胃炎などの原因にもなるため、
感染が確認された場合には除菌治療をおすすめします。
当院では、
● ピロリ菌検査
● 除菌療法
● 除菌判定
まで一貫して行っています。
📝まとめ
機能性ディスペプシア(FD)は、「異常がない病気」ではなく、胃の働きが乱れることで起こる病気です。
まずは胃カメラで胃がんや胃潰瘍などの重大な病気がないことを確認し、
そのうえで症状に合わせた治療を行うことが大切です。
生活習慣の改善や薬物療法、必要に応じた漢方薬やピロリ菌の除菌治療を組み合わせることで、
多くの患者さんで症状の改善が期待できます。
「胃カメラでは異常がないと言われたけれど、症状が続いている…」
「胃薬を飲んでもなかなか良くならない…」
そんなお悩みがありましたら、一人で悩まずお気軽にご相談ください。
📖患者さんにおすすめの資料
機能性ディスペプシアについて、さらに詳しく知りたい方には、次の資料がおすすめです。
『患者さんとご家族のための機能性ディスペプシアガイド2023』
編集:日本消化器病学会
協力学会:日本消化管学会・日本神経消化器病学会
患者さんやご家族向けに、機能性ディスペプシアの原因や症状、検査、治療についてわかりやすく解説されています。
ご自身やご家族が病気への理解を深めるための一冊としておすすめです。
📚第3回予告
🩺機能性ディスペプシア(FD)とは?③ 食事・生活習慣・Q&Aをわかりやすく解説
第3回では、
🍚 胃にやさしい食事のポイント
😴 ストレス・自律神経との上手な付き合い方
🚶 日常生活でできる改善方法
🌿 漢方薬の詳しい使い分け
❓ 患者さんからよくいただく質問(Q&A)
について、消化器専門医が詳しく解説します。
ぜひ次回もご覧ください。
🏥くまのまえファミリークリニック
胃腸の不調と真摯に向き合う、確かな技術とあたたかい医療。
「胃カメラでは異常がないと言われたけれど、症状が続いている…」
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そんなお悩みはありませんか?
当院では、苦痛の少ない胃カメラ検査(経鼻内視鏡・鎮静下内視鏡)を行い、
機能性ディスペプシアをはじめとした胃腸の病気を専門的に診療しています。
患者さん一人ひとりのお話を丁寧に伺い、症状や生活背景に合わせた最適な治療をご提案いたします。
✨ あなたにとっての「内視鏡のスペシャル・ワン」が、ここにいます。
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