🧒 熱性けいれんとは?:原因・症状・対処法・救急受診の目安
熱性けいれん(熱性発作)は、乳幼児にみられる最も一般的なけいれん性疾患です。
突然けいれんを起こすと、多くの保護者の方は
💦「このまま命に関わるのでは?」
💦「てんかんになってしまうのでは?」
と大変不安になります。
しかし実際には、多くの場合は予後良好で後遺症を残すことはありません。
今回は熱性けいれんについて、原因・症状・対応方法・予防法までわかりやすく解説します。

🧠 熱性けいれんとは?
熱性けいれんとは、
生後6か月〜5歳頃までのお子さんが通常38℃以上の発熱に伴って起こす発作
です。
日本では小児の約6〜11%にみられ、欧米より頻度が高いことが知られています。
特に
✅ 発熱後24時間以内
✅ 急激に体温が上昇するとき
に起こりやすいとされています。
📊 熱性けいれんの基本情報

🔥 なぜ起こるの?
乳幼児の脳はまだ発達途中です。
そのため、
🌡️ 急激な体温上昇
に対して脳が過敏に反応し、けいれんを起こすと考えられています。
また、
👨👩👧 家族歴
も関係しており、
両親に熱性けいれんの既往がある場合は2〜3倍発症しやすいといわれています。
🦠 発熱の原因となる病気
熱性けいれんそのものは病気ではなく、
発熱によって誘発される反応です。
原因となる病気としては
● 突発性発疹
● RSウイルス感染症
● 手足口病
● ヘルパンギーナ
● インフルエンザ
● COVID-19
● その他のかぜ
などがあります。
⚡ どんな症状が出る?
典型的には
● 急に意識がなくなる
● 手足が突っ張る
● 手足がガクガクする
● 白目をむく
● 呼吸が止まったように見える
● 顔色が悪くなる
などです。
また、
● ぼーっとする
● 動作停止
● 一点を見つめる
だけの場合もあります。
📌 単純型と複雑型
熱性けいれんは「単純型」と「複雑型」に分類されます。
🟢 単純型
複雑型の3要素(焦点発作・15分以上持続する発作・24時間以内の反復発作)のいずれにも当てはまらない場合を単純型と
びます。
最も多くみられ、予後は良好です。
🔴 複雑型
次の3要素のうち1つでも当てはまる場合です。
① 焦点発作
体の一部だけに起こる発作
② 遷延性発作
15分以上続く発作
③ 同じ発熱機会内に反復する発作
24時間以内に複数回起こる発作
約30%が複雑型とされています。
🚑 けいれんを起こしたらどうする?
まず落ち着きましょう。
保護者が行うこと
✅ 横向きに寝かせる
✅ 衣服をゆるめる
✅ 時間を測る
✅ 口の中に物を入れない
✅ できれば動画撮影
🚨 救急車を呼ぶ目安
次のような場合は救急受診が必要です。
● 初めてのけいれん
● 5分以上続く
● 呼吸がおかしい
● 意識が戻らない
● 同日に繰り返す

🔬 検査は必要?
通常の熱性けいれんでは
❌ 血液検査
❌ CT
❌ MRI
❌ 髄液検査
を必ず行う必要はありません。
ただし、
● 髄膜炎
● 脳炎
● 低血糖
● 電解質異常
などが疑われる場合は検査を行います。
また、
🔍 NETC(発作後に手足が突っ張った状態が続くものの、実際には発作が終了している状態)
との鑑別が必要になることがあります。
さらに、
🦠 軽症胃腸炎関連けいれん
との鑑別が必要になる場合もあります。
💊 熱性けいれんの予防
再発予防として使用される薬があります。
① アセトアミノフェン
発熱時に使用します。
同一発熱機会での再発率は
📉 約9%
まで減少したと報告されています。
② ジアゼパム坐剤
再発リスクが高いお子さんに使用します。
再発率は
📉 約2%
まで減少すると報告されています。

⚠️ 解熱剤は熱を下げる目的には有効ですが、熱性けいれんそのものを確実に予防する効果は限定的です。
⚠️ てんかんになる?
多くの保護者の方が最も心配される点です。
しかし、
約95%以上のお子さんは将来的にてんかんになりません。
将来的にてんかんへ移行するのは約3〜5%とされています。
👦 5歳を過ぎて起きたら?
通常の熱性けいれんは5歳未満のお子さんにみられます。
しかし、インフルエンザやCOVID-19などでは5歳以上でも発作がみられることがあります。
🧒 late febrile seizures(遅発性熱性けいれん)
5歳以降に初めて起こる発熱時のけいれんです。
● 多くは5〜6歳頃に発症
● 約90%以上は再発しない
● 発作は15分以内の全身性発作が多い
● 予後は良好
そのため、1回のみで終われば経過観察で問題ないことがほとんどです。
⚠️ 熱性けいれんプラス(febrile seizure plus)
通常の熱性けいれんより長期間続くタイプで、
● 3か月未満または6歳以上で有熱時発作を起こす
● 発熱時と無熱時の両方で発作を起こす
などの特徴があります。
GEFS+(Genetic Epilepsy with Febrile Seizures Plus)という遺伝性てんかんスペクトラムの一部としてみられることがあ
ます。
🏥 専門医への相談が必要なケース
● 6歳以降も熱性けいれんを繰り返す
● 発熱していない時にも発作がある
● 発達面で気になることがある
● 家族にてんかんの方がいる
熱性けいれんプラスでは、欠神発作やミオクロニー発作などを合併することがあるため注意が必要です。
📝 まとめ
✅ 熱性けいれんは小児に非常に多い病気
✅ 多くは数分で自然に改善する
✅ 約30%で再発する
✅ 予後は良好
✅ 約95%以上は将来的にてんかんにならない
✅ 5歳以降の発熱時けいれんでは遅発性熱性けいれんや熱性けいれんプラスを考慮する
✅ 初回や長時間続く場合は救急受診を
👨⚕️ 保護者の方へ
熱性けいれんは見た目のインパクトが非常に強く、多くの保護者の方が強い不安を感じます。
しかし、多くは数分以内に自然に改善し、後遺症を残すことはありません。
発作が長引く場合や繰り返す場合は、迷わず医療機関へご相談ください。
📍くまのまえファミリークリニック
当院は地域のホームドクターとして、小児から大人まで幅広く診療しております。
お子さまの発熱や熱性けいれんについて不安なことがありましたら、お気軽にご相談ください。
🏥 くまのまえファミリークリニック
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