くまのまえブログ

🦠 ピロリ菌とは? : 胃がんとの関係・検査・除菌療法

「健康診断でピロリ菌陽性と言われた…」

「親がピロリ菌だったので心配…」

「除菌した方がいいの?」

このようなご相談を多くいただきます。

ピロリ菌は胃がんの最大の危険因子として知られており、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の原因にもなります。

今回は、ピロリ菌の特徴から検査・治療・胃がんとの関係まで、消化器内視鏡専門医がわかりやすく解説します。

 

📚 目次

ピロリ菌とは?

ピロリ菌の感染経路

ピロリ菌が引き起こす病気

ピロリ菌と胃がんの関係

ピロリ菌の検査方法

ピロリ菌の除菌治療

二次除菌療法とは?

除菌後も胃カメラが必要な理由

よくある質問

まとめ

 

🦠 ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)とは?

ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)は、胃の粘膜に生息するらせん状の細菌です。

通常、胃の中は強い胃酸により細菌が生存できない環境ですが、ピロリ菌は「ウレアーゼ」という酵素を利用してアンモ

アを産生し、自らの周囲をアルカリ性にすることで生き延びています。

 

📌 ピロリ菌感染による胃がん発生の流れ

➡️ ピロリ菌感染

➡️ 慢性胃炎

➡️ 萎縮性胃炎

➡️ 腸上皮化生

➡️ 胃がん

このように長年にわたる炎症が胃がん発生につながることがわかっています。

 

👶 ピロリ菌はどうやって感染するの?

感染経路は完全には解明されていませんが、主に経口感染(口から口への感染)と考えられています。

特に幼少期の感染が多く、

✅ 家族内感染

✅ 母親から子どもへの感染

✅ 衛生環境が十分でなかった時代の水系感染

などが原因とされています。

近年は上下水道の整備により感染率は大きく低下していますが、現在でも家族内感染はみられます。

 

⚠️ ピロリ菌が関係する病気

ピロリ菌は単なる胃炎の原因ではありません。

胃がんをはじめ、さまざまな病気と深く関係しています。

【関連疾患一覧表】

 

🚨 ピロリ菌と胃がんの関係|胃がんリスクはどれくらい高くなる?

ピロリ菌感染は胃がんの最大の危険因子です。

有名な日本人研究者による追跡研究では、

✅ ピロリ菌陽性群から胃がんが発生

✅ ピロリ菌陰性群からは胃がん発生なし

という結果が報告されています。

 

また、ピロリ菌感染者の胃がんリスクは未感染者と比較して約5〜10倍高いことが知られています。

 

📊 当院が強調したいポイント

✅ ピロリ菌感染者では胃がん発生率は約3%

✅ 未感染者ではほぼ0%

✅ 除菌によりリスクは下がる

✅ ただし除菌後も定期的な胃カメラが重要

 

🔬 ピロリ菌の検査方法

💉 血液検査(抗体検査)

血液中の抗ピロリ抗体を測定します。

名古屋市のピロリ菌検査胃がんリスク検査にも採用されています。

 

🌬️ 尿素呼気試験

現在感染しているかを調べる検査として最も精度が高く、除菌判定にも用いられます。

 

🚽 便中抗原検査

便の中に含まれるピロリ菌成分を調べます。

 

📷 胃カメラによる検査

● 迅速ウレアーゼ試験

● 鏡検法

● 培養法

● PCR法

 

💊 ピロリ菌の除菌治療

除菌治療は

✅ 胃酸を抑える薬(P-CAB)+ ✅ 抗菌薬2種類

合計3剤を7日間服用します。

 

📌 胃酸をしっかり抑えるP-CABについては

📌胃酸をしっかり抑える選択肢『P-CAB』とは?

もご覧ください。

 

💊 一次除菌療法

一次除菌療法では、

P-CAB+アモキシシリン+クラリスロマイシン

を7日間服用します。

成功率は約90%です。

 

 

 

💊 二次除菌療法とは?

一次除菌療法を行っても約10%の方では除菌できないことがあります。

その場合に行う治療が二次除菌療法です。

一次除菌との違いは、クラリスロマイシンがメトロニダゾールへ変更される点です。

 

使用する薬

✅ P-CAB(タケキャブ®)

✅ アモキシシリン(サワシリン®)

✅ メトロニダゾール(フラジール®)

 

成功率

一次除菌:約90%

二次除菌まで行うと:約98%

現在の除菌治療は非常に高い成功率が期待できます。

 

 

⚠️ 二次除菌で特に重要な注意点

メトロニダゾール服用中は飲酒を避けてください。

飲酒すると

❌ 顔面紅潮

❌ 動悸

❌ 吐き気

❌ 頭痛

などが起こることがあります。

服用中および服用終了後24時間程度は飲酒を控えましょう。

 

⚠️ 除菌中の注意点

必ず最後まで飲み切る

途中で中止すると

❌ 除菌失敗

❌ 耐性菌出現

の原因になります。

 

主な副作用

● 下痢

● 軟便

● 腹痛

● 味覚異常

● 発疹

 

📅 除菌後も胃カメラが必要な理由

⚠️ 除菌成功=胃がんゼロではありません

除菌によって胃がんリスクは低下します。

しかし萎縮性胃炎や腸上皮化生が残っている場合には、除菌後も胃がんが発生する可能性があります。

そのため、

✅ 1〜2年ごとの胃カメラ

が推奨されています。

 

❓ よくある質問

1. 健診でピロリ菌陽性と言われました。すぐ除菌できますか?

まず胃カメラを行い、

✔ 萎縮性胃炎

✔ 胃がん

の有無を確認する必要があります。

 

2. 除菌したらもう胃がんになりませんか?

いいえ。

リスクは低下しますがゼロにはなりません。

 

3. 家族がピロリ菌でした。私も検査した方がいいですか?

はい。

特に親御さんがピロリ菌陽性の場合は一度検査をおすすめします。

 

📝 まとめ

✅ ピロリ菌は胃がんの最大の危険因子

✅ 胃潰瘍・十二指腸潰瘍の原因になる

✅ 除菌で胃がんリスクを低下できる

✅ 一次除菌成功率は約90%

✅ 二次除菌まで行うと約98%

✅ 除菌後も定期的な胃カメラが重要

 

📌 健診でピロリ菌陽性と言われた方

📌 ご家族にピロリ菌感染歴がある方

📌 除菌後に長期間胃カメラを受けていない方

は、一度ご相談ください。

 

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